サトセリの『ケセラセラ英会話』のススメ【第5回】

サトセリの『ケセラセラ英会話』のススメ【第5回】 英会話コラム

「へえ、イギリス人ってそうなの?!」
だから覚えておきたいフレーズがある

イギリスに長く暮らしていると、いろいろなことに気づきます。中でも大きな気づきは、イギリス人の性格でした。

イギリスに来る前は、「イギリスって紳士的な人が多くて、紅茶をよく飲むような上品な人が住む国なんだろうな」と、勝手に想像していました。けれども、実際に暮らしてみると……。

いい意味でも悪い意味でも予想を裏切られました(笑)。

あ、誤解しないでくださいね。全てを含めて私はイギリス人が好きですよ。お国柄が違うと、国民性も異なるのですが、日本とのギャップに面白さを感じています。

今回は、私が感じたイギリス人の性格についてご紹介しますね。あくまでも個人の感想ですので、全てのイギリス人がそうというわけではないということをご了承ください。

 

私が思うイギリス人①:超がつくほど親切

イギリス人は基本的にとても親切です。どのくらい親切かといいますと、「助けてあげたい」「人の喜ぶ顔を見たくて仕方ない」といった気持ちが、表情に現れているほど。

入り口のドアを押さえて、私が入るまで待っててくれる人。段差のある場所でバギーを持ち上げてくれる人。「その時間なら、子供見てあげるよ!」と、快く提案してくれる友人。

これまで本当に多くの人たちから親切にしてもらいました。

さらに驚くべきことは、見返りを全く求めずただ単に親切にしてあげたいという心で動いていることですね。例えば、こんなことがありました。私の家には生垣があり、大きな剪定ばさみでチョキチョキやっているのですが、忙しい時はついほったらかしてしまいがちです。

ある日、庭で音がするので外を見ると、向かいに住んでいるおじさんが電動ノコギリで、ボサボサになっているわが家の生垣をカットしているではありませんか。

すぐにお礼を言ってお金を払おうとしたら、「とんでもない」とでも言うような顔をして「いらないよ」と一言。でも何かお礼をと思ってジュースのボトルを差しだすと「気持ちだけもらっておくよ。それは(うちの)子供たちにあげてよ」と言いました。

この人、親切の塊だわ」と、感動した瞬間でした。

 

私が思うイギリス人②:ジョーク好き+頭の回転が速い

イギリス人は、とにかくジョークが好きです。そしてジョークを聞くたびに、頭の回転の速さに驚かされます。

例えば、子供が道端でお花を摘んでいると「よっ! 今日も庭仕事に精が出るね」と、状況をパッと見て、すぐにくすっと笑えるような言葉をかける。

さらに、返す言葉のセンスもいい。「忘れ物しちゃって、全力で走ったら疲れたわ」「今日はもうエクササイズしなくていいね!」というふうに、くすっと笑ってしまうようなジョークで返してくるんですよ。

テレビに出演しているコメディアンがそうなら「さすがだな」で終わりますが、私の身近にいるイギリス人たちがそうですから、「イギリス人は、頭の回転が速いしジョークのセンスがいいなあ」と思わざるを得ません。

 

私が思うイギリス人③:時間にルーズ

イギリスに来てびっくりしたことの一つが、イギリス人は時間にルーズな傾向があるということです。5分10分遅れるのは当たり前で、しかもあっけらかんとしています。友達同士の約束なら仕方ないかもしれませんが、公共サービスでアポをとっても待たされることが多いように思います。

もっと驚いたのが、約束しても守らないこと!

大学生時代のことですが、教授にアポを取ってオフィスを訪れると……。ドアには鍵がかかっていて、誰もいません。そういうことが何度かありましたし、友人も同じことをぼやいていたので、これはもうお国柄だと納得しました。

 

私が思うイギリス人④:情報の正否をあまり気にしない

イギリス人は、情報の正否をあまり気にせず、そうだと思ったことを正しいとする傾向があるようです。これは、イギリスに来て一番衝撃を受けたイギリス人の性格でした。

同じ質問をしても人によって違う答えが返ってきます。例えば、3人に聞いたら異なる3つの答えが返ってくるというわけです。お店でもそうですし、何か手続きをするという時も「昨日対応した人は絶対ダメと言ったけれど、今日対応した人はOKだった」ということもありました。

イギリス人の友人に話をしたら「この国ってそうなのよねぇ」と一言。イギリスで生活するなら、自分で下調べをしたり、少なくても2人以上の人に話を聞いたりするのが必須だなと思いました。

 

覚えておきたい英会話:道に迷った時のフレーズ

「情報の正否はあまり気にしない」性格で特に困ったのが、道に迷った時でした。

教えてくれたとおりに行っても、行った先はその通りになっていないことが多々あり、かえって迷ってしまうという結果に(苦笑)。仕方がないので、少し進んでは通りすがりの人に声をかけて道を聞くのを繰り返してというふうに、とにかく苦労しました。

そこで今回は、道に迷った時に覚えておきたいフレーズをご紹介しますね。

尋ねる時は、Where is~?またはHow can I get~?

道をたずねる時は、まず “Excuse me !” と声をかけてから、

  • Where is(目的地の名前)?
  • How can I get(目的地の名前)?

のどちらかを使って質問します。

もし、持っている地図上で説明してもらいたい場合は、

  • Could you tell me where(目的地)is on this map ?
    ( “目的地” は、この地図でいうとどこか教えてくださいませんか?)

自分の現在地を確認したいのなら、目的地の代わりに “I am” を使いましょう。

イギリス人は基本的に親切ですので、恥ずかしがらずに通りすがりの人に声をかけてみましょう。そして、「言われた通りであっているのだろうか」と不安が込み上げてきたら、また近くを歩いている人に質問してくださいね(笑)。

道の説明でよく使われる表現も覚えておこう

道を聞いたはいいものの、「相手が何を言っているか分からない」というのは困りますよね。よく使われる単語と例文をご紹介します。単語だけでも覚えておくと、どう行動したらいいのかが理解しやすいでしょう。

単語例文
1. straight(まっすぐ)Go straight. (真っ直ぐ行く)
2. turn(曲がる)Turn right/left at xx. (xxを右/左に曲がる)
3. cross(道を渡る)Cross the road and then walk towards to that building. (この道を渡ってあのビルに向かって歩く)
4. see(目的地が見える)You’ll see 目的地 on your right / left. (目的地が右手/左手に見えてくる)
5. doors away / down(○軒先)The building is two doors down from that traffic light. (その建物は、あそこの信号から2軒先にある)

私が感じた、イギリス人の性格についてご紹介しました。

イギリスに住みはじめた頃は、日本とのギャップに驚いたり、「日本だったらこうなのに……」と、不満を感じたりしたものです。

けれども、長く住んでいると「なんだかんだ言いながらイギリス人って面白いな」と思えるようになりました。

異国に住むと、ネイティブの性格が見えてきますし、私のように面白さや好奇心を感じるかもしれません。異国に興味があったら短期間でもいいから滞在してみるといいですよ。

それではまた次回、お会いしましょう!

 

この記事の執筆者
佐藤世莉(サトセリ)
佐藤世莉(サトセリ)
2018年に活動を開始した英国在住のフリーライター。大学では社会学と国際政治学を専攻。大学院で国際関係学を専攻し、Master of Arts取得。現在、4人の子供を育てる傍ら、日本の大手メディアでの執筆や出版等を行う。
執筆例
2020年7月 イギリスアニメ『ペッパピッグ』の人気の秘密を大解析
2020年10月 Webメディア「融資の窓口」さまにて記事作成を担当
2022年9月 『時短Webライティング術』出版
▶ 仕事のご依頼はココから
タイトルとURLをコピーしました