コゲツの覚えてススメ!ネイティブの細道【第1回】
会話でよく使う「マジで!?」って英語でなんて言う?
ネイティブさんは、いろんな「マジで!?」を使ってる。
海外在住経験のあるライター “コゲツ” が、現地の一般的な会話でよく使うフレーズを紹介するコラム『コゲツの覚えてススメ!ネイティブの細道』の時間がやってまいりました。
ここでは普段の会話で必ず出てくるワードや言い回しのほか、特定のジャンルでよく使う表現なんかも、わたくしコゲツの独断と偏見でお送りします。
記念すべき第1回は、日本人同士のくだけた会話で必ずといっていいほど頻繁に出てくるあのワード
「マジで!?」
をピックアップ!
ネイティブとの会話で「マジで!?」って使うとき、なんて言えばいちばん現地の人っぽいのか!
シチュエーションとリアクションの大きさに合わせて解説してみます!
【レベル1】 Really?
まずは、いちばん軽い感じで使う「マジで!?」から。
日常では皆さんもご存知の「Really?」を使うことが多いです。使い方は、ほぼ「あいづち」レベルの軽さですね。
Men…, I drank cola yesterday, but it was barley tea.
(あのさぁ…昨日コーラだと思って飲んだら、それ麦茶だったんだよね。)
Oh, Really?
(へー、マジで?)
このくらいのどうでもいい会話で使う「マジで!?」なら「Really?」でOK。
気をつけて欲しいのは、あまり語尾を上げないでサラッと話すことです。「Really?」は元々、驚きや疑念を表すときに使う副詞なんで、あまり感情を込めて言うと「おい、それは本当のことなのか?」のような、若干疑いの目を向ける(相手を信用していない)ニュアンスで伝わってしまうので注意してください。
【レベル2】 Seriously?
さきほどの「Really?」から一段階アップしたリアクションで「マジで!?」と言う場合は、「Seriously?」を使うことが多いです。この単語は「まじめな」「深刻な」という表現のSeriousという形用詞にlyを足して副詞にしたパターンですね。
つまり、直訳すると「まじめに言ってるの?」となり、それが転じて「マジで!?」と言うときに使える単語となりました。「Really?」のときよりもっと面食らった、想定外の情報が来たときを想像していただけるとちょうどいいかと思います。
そのあたりを踏まえて以下の例文をどうぞ。
Did you know we’re going to have a test tomorrow?
(うちら、あしたテストあるって知ってた?)
Seriously?
(マジで!?)
このくらいの緊張感が訪れる瞬間、人生ではたくさんありますよね。
おそらく、この例文の「Seriously?」には「マジで!?」だけでなく
「そんなの赤点不可避だよ! よーし、もうあきらめた! とりあえずマック行こ!」
くらいのニュアンスまでうっすら感じ取れるほどの奥深さがあります。
これぞまさに「ネイティブの細道」といえるのではないでしょうか。
【レベル3】 Are you kidding me?
最後は最大級の「マジで!?」のときに使用する
「Are you kidding me?」
です。
もうワードじゃなくてセンテンスになっております。このレベルまでくると「マジで!?」も、目をひんむいて言うレベルの、ちょっとした事件クラスに使う言葉ですね。
まず『Are you kidding me?』の文章を直訳すると
「あなたは私をからかっているのですか?」
となります。
Kiddingという単語は「冗談」とか「ふざける」という意味があります。
これって、元は「Kid」という言葉にingがついて動名詞になっているパターンですけど、原形の「Kid」は「少年」という意味ではありません。「からかう」という意味の動詞なんです。
これ、意外に知らない人が多いので覚えておくといいですよ。
ちょっと話がそれましたが、「あなたは私をからかっているのですか?」という文章が、転じて「からかっているように聞こえるほど真実味がないです」となり、最終的に「マジで!?」というリアクションに使えるようになりました。いつからかは知らないですけど。
I met Justin Bieber in Dotonbori yesterday.
(昨日、道頓堀でジャスティンビーバーに会ったわ。)
… Are you kidding me?
(… マジで!?)
とまぁ、このくらいのインパクトがある会話で使うのが正しいでしょう。
この場合の「Are you kidding me?」の言い方ですが、必ず最初の Are と you にアクセントをつけて言ってください。
日本語の言い方でニュアンスが近いものとして、上方漫才トリオ、横山ホットブラザーズの往年の名ギャグで、のこぎりを楽器のように鳴らして言う
「お~ま~え~は~ア~ホ~か~」
を挙げておきましょう。
この最初の「お~ま~」を「Are~ you~」に変えて発音していただければ、ニュアンスは完璧にネイティブに伝わると思います。(ありがとう! 天国の横山アキラ師匠!)
<総括> Summary
さてさて、コラムの第1回目でしたが、皆さんはこれでネイティブの気分が味わえるようになったはずです…… と思いたい。
今回テーマに挙げた「マジで!?」は、日本の一般的な会話ではおよそ5秒に1回の割合で出てくるフレーズです(ウソです)。
いや、でもかなりの頻度で使うフレーズだし、けっこう無意識に使っていると思います。
なぜかって、会話というのは相手とのコミュニケーション。「マジで!?」に含まれる「驚き」や「疑問」といったニュアンスは、相手に対して「私はあなたに興味を持っていますよ」という心理的なアピールに適しており、それによって相手との距離をグッと縮めてくれるからです。
それは英語圏でも同じ。
- Really?
- Seriously?
- Are you kidding me?
と使い分けることで、よりバリエーション豊かな関係性を築きやすくなりますよ。
というわけで、今回の『コゲツの覚えてススメ!ネイティブの細道』はここまで。また次回をお楽しみに!
(協力 オフィスライトビレッジ)